作品展レポート その4 |
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「お~い、モリさ ん!こっちですよ~!」 僕 を呼ぶのはだれかしら?あの丘の上から聴こえてくるようです。登ってみましょう!
「こんにちは!ピ クシーです。わたくしの頭越しをご覧ください。切り株に動物たちが集まっているのが見えるで しょう。その奥の“響きの泉”があなたの向か うべき場所です。良い旅を!」
ピクシーさんのおっしゃる通り、遥か先にある切株に動物達が集まっているのが見えますよ!すっかりのんびりと した気分に浸っていましたが、僕の本当に向かうべき場所が見つかりました。さあ再び旅にでかけましょう! 恐ろしい“わめきの谷”を抜けてたどりついたその先に待っていたのは! 「よくここまで来られましたね。私はイング ランドで最古の妖精といわれるポーチュンです。今夜は妖精たちの 宴の晩です。月夜に遊ぶ彼らの集まりに参加し てみてはいかがですか?」 どんな冒険活劇が待っているかと思いきや、拍子抜けするほどあっさりとしたお出迎えありがとうございます。 “響きの泉”への森のトンネルを抜けるとそこは・・・
もう夜でした。月の光の中で美しいホワイトレディーが踊っています。 清らかな水が湧き出る泉の周りに、水の精霊たちが揺らめいています。は~もう僕はうっとりとして、夜の泉で 泳いでしまいます。 いつのまにか妖精たちの宴会に紛れ込み、飲めや歌えやお祭り気分です。
「今宵の宴はいか がでしたか?グリーンレディーの靴をお探しなら、後ろの洋服ダンスの中を覗いてみてくださ い。あなたの旅はそこで終わりです。妖精たち にいたずらされないよう、気を付けてお帰りください。ありがとう ございました。」
え? 後ろですか?振り返って見ると洞窟があります!中からトントンと音が聴こえてきます。ごめんくださ~い!
「誰だい?わしは 靴作りの妖精レプラコーンだ。え?グリーンレディーの靴ならわしが今直しているところさ。 黙って持って来てすまなかったなあ。よろしく 伝えておくれ。」 な ~んだ。靴職人のレプラコーンさんが親切心で靴を直していたんですね。だったら声をかけてから持って来れば いいのに。親切なんだか偏屈なんだか分からないお方ですね。 でもお蔭で探し続けた靴をやっと見つけることができました!やった~!さっそくグリーンレディーさんにお届け しましょう。
グリーンレディーさんの喜んでくださったこと!ホッとしました。 あ!あそこにいるのは僕の仲間たちではありませんか?
「お~!モリじゃ ないか。無事にもどったのか、よかったよかった。」 み んな会いたかったよ~。 こうして僕の長い旅は終わりました。仲間との落ち着いた日々の中で、ふいにあの旅の思い出がよみがえる事が あります。僕はもう一度あの“ささやきの森”の妖精たちに会いたくて、同じ道をたどってみました。でもそこには がらんとした屋根裏部屋があるばかり。 あれは夢か幻か・・・。
おわり |
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