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  メリュジーヌ
  















 ある日貴族レモンダンは森の泉に棲む精霊、メリュジーヌと出

会います。毎週土曜日に自分を探さないでくれという、不思議な

誓いを条件に、二人は結婚します。彼女の不思議な能力のお蔭

で、レモンダンは富と名声を得ますが、ある日誓いを破り、土曜

日に秘密の部屋にいる彼女を見てしまいます。その時、彼女は下

半身が蛇の姿で沐浴していたのでした。正体を知られたメリュ

ジーヌは大変悲しみ、やがて夫の元から去ってしまいます…。

 この物語はフランスのポワトゥ地方に伝わる神話で、メリュ

ジーヌはある貴族の祖先ともいわれています。この物語を読んだ

時、今まで知っていた西洋の昔話というよりは、むしろ日本の民

話のような印象を受けました。メリュジーヌの起源はとても古い

ものであり、遠く離れた西洋の物語が、もしかすると人類共通の

起源から発したものかもしれません。そのことが、どこか懐かし

い感じを与えるのでしょうか。

 ここ諏訪には“御柱祭り”で知られる諏訪大社があります。以

前は諏訪湖からやって来る蛇体の女神をお迎えするという神事が

あったようです。また龍女伝説などが長野県にはいくつもあり、

そういったイメージからメリュジーヌが決して遠い世界の存在で

はないと感じるようになりました。

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