よきお隣りさんの目覚め「雪下の水おと」編

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  こんにちは!ピクシーです。現在、北杜市のギャルリ・イグレグ八ヶ岳で開催中の、太田二 郎多色摺り木版画展

よきお隣りさんの目覚め」のギャラリーイベント「雪下の水おと」についてお 伝えします。

  2016年4月16日、イベント当日は春らしい晴天となりました。ソプラノの原謡子さんと初期鍵盤楽器奏者の

 杉本周介さんがいらしてくださり、現地でのリハーサルが始まりました。


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  アルピコルドという珍しい楽器と、部屋の雰囲気、そして版画が絵になりますねえ。原さんの歌声が響き、杉本さん

 が楽器を奏でると、もうそこは別世界です!店主はリハーサルにも関わらず、感動して涙ぐんでしまったそうですよ。

  そろそろ開演時間が近づいて参りました。徐々に集まり始めたお客様ですが、開演直前になってドドッといらしてく

 ださいました。30名くらいを予定していたので、椅子が足りなくなって大わらわです。しまいには建物の外に溢れて

 立ち見のお客様まで出てしまい、大変ご迷惑をおかけしました。あぁ!出演者が見えません!


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  部屋の中はこんな感じ。総勢43名のお客様が並ぶと圧巻の風景です。こんな熱気溢れる中で本番が始まりました!


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  今回のテーマは「イギリスの伝承曲に見る妖精の気配」ということで、古いイギリス民謡などと、その歌詞の中に

 登場する妖精の版画を対応させながらプログラムが進行していきます。その一例として「ガルテンマザーの子守歌」を

 取り上げてみましょう。この切ない子守歌は死にゆく我が子の為に書かれたものだそうですが、歌詞の中に三つの妖精

 の名前が出てきます。昨年、原謡子さんからこの妖精たちについてご質問いただいたのが、今回のギャラリーイベント

 のきっかけとなりました。まずは「グリーン・マン」。歌詞には「グリーン・マンのとげは霧が作ったリースの中」と

 歌われています。

   
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  これはロマネスク建築などに見られる植物の精霊ですが、グリーン・マンは森の妖精「ロビン・グッドフェロー」と

  同一視されており、さらに、ロビン・グッドフェローは「妖精パック」とも同一視されているのです。 シェイクスピア

 の「夏の夜の夢」にも登場する悪戯妖精パックは、かわいい人間の子供と醜い妖精の子供をすり替えるともいわれてい

 ます。つまり、グリーン・マンには取り替えっ子の性質があるということなのです。

  お次は「シーフラ」。「シーヴラが暁に向かって船を進めるのは星明りの沼地」という歌詞です。


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  アイルランドの妖精の丘に棲む小さな妖精達ですが、彼らも人間の子供をさらうお話が残っています。

  そして3つ目に「イーヴァル」の名が出てきますが、これは「悪霊」を意味すると思われ、実は妖精パックは

 17世紀まで悪霊に分類されていたという説があるのです。

  つまり、歌詞に登場する妖精たちは子供をさらう性質があるものが多く、さらにその性質は間接的に描かれていると

 いうことが分かったのです!我が子が妖精の世界に連れ去られてしまう、もしくは妖精の世界ででも生きていてくれた

 ら、という思いが込められているようで、とても切なく哀しい歌詞であることがわかりました。原謡子さんによると、

 こうして歌詞を深く読み込んでいくのは、歌う時の気持ちにとても大切なことだとか。店主の妖精の知識が少しはお役

 にたちましたでしょうか?店主が言うにはこの3つの妖精の他に、あと4つもの妖精が隠されているのだそうです。

 説明たくてたまらない様子ですが、長くなりそうですのでここでは省略させていただきます。

  原さんと杉本さんが奏でる素晴らしい音楽に喜んで、妖精達が踊り出したのでしょうか。なんともいえず不思議な

  雰囲気が広がります。あっという間に一時間が経ち、とうとう最後の曲となりました。実はこの曲は店主が作詞しもの

 なのです!となるともう解説が長くなるのも致し方ありません。

  この曲の解説は次回のお楽しみに。

 

    

                                                つづく

                      


  

  
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