縄文人展 直前レポート |
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こんにちは!ピクシーです。7月27日(土)から始まる「21 世紀の縄文人展」 の準備の様子をお伝えします。
今回は三点の版画を出展させていただくことになっています。その他キャプションの準備などもあります。キャプ ションとは「図版の説明文」のことなのですが、その原稿の提出期限が迫ってきました。うっかり忘れていた店主が そうだったそうだった、と言いながら机に向かいました。随分長い間静かだなと思っていたら、できた!と嬉しげに 紙を振り回します。それを店主が読み上げていくと・・・長いです。それはまさに作品の内容を表現した詩なのであ りまして、3点それぞれに長い詩が付けられていたのです。 ランドの妖精」み たいな説明文のことですよ?これじゃあパネルに入りきらないじゃないですか!と申しますと、 そっか・・・じゃあこの長い文は貼ってもらえないかな、とがっかりした様子。あんまりしおれているので気の毒に なってきて、担当の方にメールで問い合わせてみましたら、統一したフォーマットのキャプションとは別に、こちら で説明文を付けてもよいとのお許しを得ました。店主はキャプションの意味を取り違えて調子に乗って詩を書いちゃ っただけなのに、まるで最初から詩を付けることが決まっていたかのようにご満悦です。 ひょうたんからこまとはこのことですね!
そんなこんなで作品搬入の四日前、やっと一点刷り上がりました。題名は「ミヅチ」です。結局わたくしが狩りだ されて作ったパネルも、なかなかの出来栄えではないですか!それにしてもどうしていつもこうギリギリなのでしょ うねえ。こうなると工房の空気が張りつめてなんだかそわそわしちゃうのです。 店主曰く版画を音楽に例えると、彫りは作曲で刷りは演奏なのだとか。つまり作曲は手直ししながらじっくり作る けれど、演奏は一発勝負の瞬発力が必要ということでしょうか。そして、同じ曲でも演奏方法で全く違う作品になる ともいえそうです。ふむふむ、なかなか含蓄のあるお言葉。とは言いましても、店主本人は音楽は聞くのが専門で、 作曲も演奏もしたことがないのですけれどね。この一発勝負の刷りへのプレッシャーが工房の空気をぴりぴりさせる わけですね。それでは今回の“演奏”をご覧いただきましょう。
なるほどなるほど、緊迫感が伝わってきますね。彫りはじっくり刷りはスパッと、作業の性格が全然違うから昔か ら彫師と刷師が分業されるケースが多かったわけですね。店主はご想像の通りじっくりほりほりタイプですが、この 刷りの思い通りにならない偶発的な感じがまた魅力なのだそうです。すべてをコントロールしたいという欲を捨てて 何かにゆだねるということかもしれませんね。 それにしたってこの期限ギリギリな感じはあまりにも制御不能な感じがするのですが。何かにゆだねすぎじゃない ですか?きっと店主は夏休みの宿題を、最後の数日で慌ててやるタイプだったのでしょうね。 さてさて、この追い込まれた数日でどんな作品が現れてきますやら、お楽しみに!
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